目の手術は怖いと
感じられる方へ
基本的に手術は目の周りの局所麻酔(注射による麻酔)で行います。注射の針による痛みを和らげるために、皮膚に麻酔クリームを塗り少しでも痛みの少ない治療を心がけています。手術への恐怖心が強い方には 低濃度笑気ガス麻酔(鼻からの吸入麻酔)の併用をお勧めしています。
低濃度笑気ガス麻酔とは
笑気ガスは強い鎮痛作用と弱い催眠作用があるので、吸入するとぼんやりとした感覚になり恐怖感や不安感が薄らぎリラックス効果があります。静脈麻酔の様に寝てしまうことはありません。ガスを止めれば数分で排出されるので術後に体に残らない安全性の高い麻酔方法です。恐怖心や不安感のないリラックスした状態で手術を受けていただくことが出来ます。
ただし、妊娠初期の方、鼻閉のある方など笑気麻酔が適さない方もいらっしゃいます。詳しくはクリニックでお尋ねください。
- 本を読んだり、
下を向くとすぐ眠くなる - 夜になると目が重く感じる
- まぶたが邪魔でよく見えない
- まぶたが重い
単なる眼精疲労(疲れ目)ではなく
眼瞼下垂が原因かもしれません。
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは
眼瞼下垂とは、まぶたを上げる筋肉が伸びてしまい、思う様にまぶたが上がらなくなる状態です。重度の方は額の筋肉を使ってまぶたを上げようとするので、額にしわが寄り、眉毛が上に持ち上がり三角形の眉をしています。
眼瞼下垂の原因
-
- 1. 加齢による変化 :
- まぶたを持ち上げる筋肉が伸びてしまい、まぶたを上げようと思っても筋肉が収縮しないので、まぶたが思う様に上がらなくなります。
-
- 2. ハードコンタクトの長期間(10年以上)の使用 :
- まぶたを上げる筋肉に負荷がかかり筋肉が伸びてしまい「眠たそうな目」になります。
-
- 3. 白内障手術 :
- 手術中にまぶたの筋肉が伸びて術後に眼瞼下垂になる方もいらっしゃいます。
-
- 4. 皮膚の弛緩 :
- まぶたの筋肉は正常でも、まぶたの皮膚がたるんで目に覆いかぶさっているために目が開きにくい方も、眼瞼下垂です。
手術の方法
原理としては、まぶたを上げる筋肉をまぶたを支える板(瞼板)に縫い付けます。
皮膚がたるんでいるだけの方は、たるんだ皮膚を切除します。
手術時間は片眼30〜40分です。麻酔は目の周りの局所麻酔で行います。ご希望の方には低濃度笑気ガス麻酔を併用します。
詳しくは、クリニックでお尋ねください。
- 目がチクチクする
- 目にまつ毛が当たってかゆい
- お子さんが頻繁に目をこする
- 瞬きすると違和感がある
- コンタクトがうまく
入れられない
睫毛内反が原因かもしれません。
睫毛内反(しょうもうないはん)とは
睫毛内反(さかさまつ毛)には大きくわけて2種類あります。
まつ毛だけが内側に反りかえっている純粋な睫毛内反と、まぶた(眼瞼)ごと内側に反りかえっている眼瞼内反。また、部分的にまつ毛の生える向きが揃っていない睫毛乱生(しょうもうらんせい)もあります。
睫毛内反の原因と治療
-
- 1. お子さんの睫毛内反(しょうもうないはん、さかさまつ毛)
- 成長段階のためまぶたの大きさに比べて目の大きさの比率が小さいので、まぶたが内側に向いている事が多いです。
お子さんのまつ毛は柔らかいので眼球の傷が少ない事も多く、目薬だけで治療できる事が多いです。
-
- 2. まつ毛だけが内側に反りかえっている睫毛内反
- 局所麻酔で、まつ毛の向きを変える手術をします。手術時間は30分位です。基本的には二重瞼を作る方法と同じです。詳しくは、クリニックでお尋ねください。
-
- 3. まぶたが内側に反りかえっている眼瞼内反(がんけんないはん)
- 高齢の方に多くみられます。重度になると、下まぶたを支える筋肉が伸びてしまい下まぶたを支えられなくなった結果、まつげが正面から見えないほど眼球側に反り返ってしまいます。
局所麻酔で、筋肉をまぶたの中にある板(瞼板)に縫い付ける手術で治します。手術時間は片眼40分ぐらいです。詳しくは、クリニックでお尋ねください。
-
- 4. 部分的な睫毛乱生(しょうもうらんせい)
- 内側に向いているまつ毛の根元(毛根)を皮膚と一緒に取り除きます。そうする事でその部分のまつ毛は生えてこなくなります。手術時間は30分位です。詳しくは、クリニックでお尋ねください。